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令和5年「年頭のご挨拶」
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は変わらぬ厚きご支援を賜り、誠にありがとう
ございました。お陰様で無事に良い年を迎えることが
できました。
昨年も国内外において大きな出来事の多い年でありま
したが、年頭に当たり、少々振り返らせていただきたく
存じます。一つひとつをダラダラとを羅列するつもりは
ございませんが、特に国際的、社会的に影響の大きかった
ものは、やはり「ロシアのウクライナ侵攻」に端を発した
世界的インフレに見舞われたこと、そして安倍元首相暗殺
により旧統一教会問題の根の深さ並びにここまで見て見ぬ
ふりで放置してきてしまった国の失態が浮き彫りにされた
ことではないでしょうか。
特に我が国におけるインフレの原因には、物流費、原材料
費の高騰などに加え「円安」が絡んでおるだけに、ご勇退
を控え鉛のごとき重い腰をあげた総裁殿の金融緩和策等が
効いてくるには本年いっぱいぐらいはかかるのではないで
しょうか?しかも今回の「円安」は、「円弱」的すなわち、
日本経済の衰えによる円価値の下落によるものと考えられ
ますので回復には余計時間を要するものと思われます。
一般論として、「物価高」は消費活動の基軸である個人消費
を節約志向の蔓延や生活の困窮を加速させ、鈍らせるという
マイナスイメージばかりが先行しがちで、特に今回のように
急激に進行すると、一段とその印象が強くなります。今まで
以上に厳しい生活を余儀なくされておられる方も少なくない中、
楽観論を唱えるようで恐縮とも存じますが、物価の上昇とは、
消費活動のもう一つの基軸を成す企業消費、すなわち設備投
資を促進させる効果も生みます。それにより企業の更なる収
益力アップがはかられ、賃金引上げへと舵を切るきっかけと
もなります。経済学の観点からは、これらを「物価上昇率が
上がると失業率が下がる。」と論じられます。しかし現実には、
この急激な物価上昇に消費者たる働き手の家計がいつまで耐え
られるのか?そして、ジリ貧及びデフレにより20年以上の長き
に渡り過剰な内部留保をし続けた日本企業が、大中小問わず適
正な賃金引き上げを本当に実施できるのか?が、今後の「円弱
日本」の行く末を占う大きな羅針盤となることでしょう。
一国の首相が民間企業に対し、物価上昇率以上の賃金引上げ
を要請するという、滑稽とも言える新年のあいさつによりはじ
まった経済界は、本年においても規模の大小を問わず今まで以
上に速やかなる変革を求められることとなります。
当社もご多分に漏れず、お客様に、地域の方々に、そして時
代に必要とされ続ける企業を目指し、淡々粛々、愚直に歩んで
まいる所存でありますので、本年もまたご指導、ご鞭撻を賜り
ますよう宜しくお願い申し上げます。
令和5年1月吉日
株式会社オー・イー・エヌPS
加藤 二郎