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「第10期事業年度」を終えて
平素より、顧問先及びお取引先各位につきましては大変お世話になって
おります。
この度、第10期事業年度を終了し、無事に次事業年度を迎えることが
出来ましたことをご報告並びに謹んでお礼申し上げます。一口に10年と
申しましても他社に同じく、当社も紆余曲折を繰り返し経ての今日にござ
いますゆえ、やはり一筋の感慨を覚え得るものでございます。
振り返るに、書店にて一冊1.700円の「株式会社をつくるには?」
なる本を手にいたし、ゼロよりの出発をさせていただいたあの日から今般
にいたるまで社会の情勢は留まることなく変動し続けております。
その渦中において、少なくとも向こう3年にわたる企業運営については、
ますます生き残りをかけたサバイバルマッチの様相を呈することとなりま
しょう。然るに、もとより体力に乏しい中小にとっては、さらに存続その
ものを問われる企業が増加すると推測されます。
ひと昔前、中長期とは5~7年、長くは10年ほどまでを指しておりま
したが、昨今では3~5年、せいぜい6年ぐらいまでを意味することが企
業戦略上の主流となってまいりました。これは情勢の変化が早まり、多様
化し、急進していくそれらに的確に対応すべくもたらされた結果ではあり
ますが、他方の意においては、我が国経済の劣化縮小等により体力を奪わ
れる企業が増加し、「留まる戦略」を打てなくなっておることに起因して
いるものと推察されます。そうなると、否応なく目の前のことを優先して
追わざる得なくなり、さらに体力を削がれるいう負のスパイラルに嵌まり
簡単には抜け出せない状況に陥ってしまいます。
企業とは法人、つまりは人ですので、せこせこ目の前のことだけを追っ
ておるとストレスとなり、判断力を鈍らせ、やがて自覚もないままに己の
立ち位置を見失うこととなります。自身の足元をまじまじと見るためには
立ち止まらなければなりません。ゆえに変化変動が激しく、産業ごと淘汰
されるほど厳しい現代だからこそ、上手な「動かざること山の如し」を実
行できる企業が強味を増していくのではないかと考えます。
当社のような零細企業が、たかが10年、されど10年の積み重ねをお許
しいただけたことは、ある意味奇跡と申しても過言ではありません。
皆様にこれからの10年、再び積み重ねをお許しいただけますよう、半歩
ずつ、淡々粛々と前進いたしてまいる所存でありますゆえ、何卒変わらぬ
ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
令和6年7月
株式会社オー・イー・エヌPS
加藤 二郎